【ワイナリー様コメント】
Apassimento 陰干しという意味です。
その名の通り、陰干しして凝縮させたぶどうを、醸し発酵させて仕込んだ、実験的なワ インです。
そして思いました。「美味しいワインを造るのはやめよう!」と。
私たちが目指すワインは、ぶどうをそのまま表現するワインであり続けたい。1 年とし て同じ気候がない自然相手の中で、より一層の愛を込めて育ったぶどうが全てです。
表面的なインパクトの強さではなく、味わっていくたびに、決して派手さはないけれど、 その本質的な良さがピュアに伝わるワインを、無理なく目指したいと思いました。それぞれ9 月後半に収穫し、マスカットベーリーA は元体育館であるワイナリー2 階部 分の欄干にて、ネオマスカットは角田市のお米クリエーター佐藤 裕貴さんの稲藁の上 で、全房のまま2 ヶ月間の陰干しを行いました。
当初の予定では、バラバラに仕込むつもりでしたが、あまりにも量が少なくなったため に、同じ親でもあるマスカットハンブルグ同士で、混醸しました。陰干しの際に出てきた腐敗果をすべて選果し、タンクの中で1 ヶ月間の醸し発酵後に、 バスケットプレスにて搾汁。一旦荒いオリを下げてから、樽内で1 年間の熟成をかけて ボトリング。さらに1 年間の瓶内熟成を経てリリースとしました。
今お召し上がりいただいても、もちろん十分に深い味わいですが、正直なところ、まだ まだ寝かせた方が、より味わいの深さが出てくるとは思います。イメージだと2027 年 以降だと、かなり美味しく育っていくかとは思います。気長に待てる方はぜひ。