【フジマルスタッフより】
先日、スロボドネのワインメーカー、ミショル氏が来場された試飲会に参加し改めてテイスティングしました。
ワインのテイスティングもさることながら、ご本人と実際に言葉を交わすことで、彼の純朴な人柄、その語り
方からワイン造りへの強い想いがひしひしと伝わってきました。
その想いの源泉にはソ連時代の抑圧、荒廃した故郷に対する忸怩たる想いがあるのだと感じました。
そのような状況からスロバキアのテロワールの表現を追求した先にあった自然な造りの試行錯誤によって不死鳥のごとく復活した、ワインはとても優しく慈味深いものでした。
常に進化し続けるスロボドネのワインを是非お試し下さい!
産地:スロバキア / 小カルパチア
品種:フェルトリーナー
*フジマルスタッフ青木コメント*
柔らかく、ジューシーな酒質、軽快ながらジワリと沁みる旨味が心地いい
【輸入元様資料より:ワインについて】
樹齢の若いフェルトリーナ。
フレッシュでクリームの様に優しく、白ビール(Weissbier)を思わせる味わい。
クリームの様に優しい味わいであることから crème のスロバキア語 smotana をもじって smetana、スロバキ
アで最も重要な作曲家スメタナと命名し、ラ
ベルに顔をあしらった。
【輸入元様資料より:ワイナリーについて】
★スロボドネ ヴィナルストヴォ(スロヴァキア / 小カルパチア)
スロバキアに於けるワイン造りの歴史は、2000 年前にも遡るという。
このワイナリー、スロボドネは、先祖が 1912 年にゼミアンスケ・サディの土地を買い、農場をひらいたのが
始まり。
ぶどうの他にも森林もあり、小麦や大麦、タバコなどを 300ha の土地で栽培していた。当時は、ヨーロッパで
最大のタバコ乾燥場を持つほどだった。
1920-30 年代にはワインもかなり生産し、現在のチェコ共和国の首都プラハでかなり飲まれており、”3 人のボ
クサーへ”Vers les Trois Boxeurs というブランドはかなり有名だった。
第 2 次世界大戦時、共産主義者によりこの農園は接収されてしまい、以降廃れてしまった。
祖母が古い醸造所で昔書かれた農場の資料を発見したのを機に、1992 年両親は廃墟のように廃れたこの農場
を復元することを決意した。
1995 年、ようやく荒廃したぶどう畑の再興に着手し、2010 年には初めて自分たちのワインを市場にリリース
するに至った。
彼らの目的は、スロボドネを昔のように再興し、ゼミアンスケ・サディの土地の特徴を表現する高品質なワイ
ンを造ることだ。
土地の特徴を表現する手法として、自然と白ぶどうを醸すオレンジワインやぶどうの植わる土から造ったアン
フォラを用いた醸造が生まれた。
オレンジワインと赤ワインの醸造には亜硫酸を一切使用せず、瓶詰め時に少量添加するのみ。
彼らの昔の栄光を取り戻すワイン造りはまだ始まったばかりにすぎず、今後さらに素晴らしいワインを生み出
してくれるに違いない!