産地:スペイン ガリシア数州
品種:ブランセリャオ他6種混醸
【輸入元様資料より】
■Antonioにとってファースト ビンテージの2016。おっかなびっくりワイン作りをしていたそうで、発酵前/マロ後/ボトリング前と3回に分けてSO2は使用したそうです。
ハンドピック、ハンドソート、ハンドディステムの後にステンレスタンクへ。入りきらなかったフルーツはポリタンクに入れたそうです。足踏みせずに、そのまま放置。要はホールベリー発酵ですね。
面白い事に、これらの地ブドウはとてもタンニンが大きくて円いんです。
力があるのに繊細。ブラックベリーやカシスのニュアンスに隠れた落ち葉の個性。そして何より美しい酸があって、非常にやおやかです。
■ワイナリーについて:
Antonio Miguez Amil【アントニオ ミゲス アミル】。彼の名前、是非憶えておいて下さい。2016年からワイン作りを始めたばかりの、観光協会で働くこのオッサン。実に興味深く、そして古めかしくて愛すべきワインを作っているのです。
彼の一族は元々ガリシヤ地方の小さな田舎村Ribadavia【リバダヴィア】で1820年代から1960年代までワイン作りを行っていた旧家。しかしスペインや南フランスでよくある様に、傾斜のキツイ丘やテラスでの農作業から人々が離れてしまい、同時に戦後農薬漬けの平坦な土地で楽に作業出来るブドウ畑の開墾が盛んとなり、いつしかブドウ樹の手入れをしなくなっていたそうな(こんな話カタルーニャに行っても散々聞かされます)。Antonioはまだ幼い頃、家族が飲む為にワインを作ってくれていた親戚のぺぺ伯父さんの様子を見て、その作業の工程を何となく憶えていたと言います。
Ribadaviaも他閑散エリア同様、沢山のブドウ樹が放置されている悲惨な雰囲気に満ちた村。Antonioはいつしか観光協会で働く合間を縫う様にして、放棄された畑のケアを始めたそうです。D.O.Ribeiro【リベイロ】はRias Baixas【リアス バイシャス】とRibera Sacra【リベラ サクラ】の中間、大西洋から70kmの内陸に位置する山間の村落。テラスと斜面に生えたブドウ樹達が再び目を覚ますには相当の苦労があった様です。
完全無農薬による地ブドウの復興。 Brancellao/Caiño Longo/Caiño da Terra/Sousón/Ferrón/Espadeiro/Carabuñeira...と聞いてイメージが直ぐに思い浮かぶ人、日本には居ないでしょう 笑。
辛うじてSousónがスーザオなのかな?程度でしょう。Antonioが作るのはこれらを全て混醸にした赤ワインのみ。しかも1つは陰干しした干しブドウから作るそうな...何と興味深い事か。