毎年多くのお問い合わせを頂いております GLOU GLOU シリーズ
■ぶどうについて
山形県おきたま地区の農家さんから届いたシャルドネとデラウェア。
23 年はとても暑かったため例年よりも糖度がかなり高く、その代わり酸が控えめなのが特徴的でした。
昼夜の寒暖差があまりなか
ったことが原因で完熟していても着色があまり進まなかった年です。
このデラウェアで造ったオレンジはとても淡い色合いに仕上
がりました。シャルドネは 9 月後半にきれいな完熟状態で収穫していただいたものです。
■ワインについて
ゴクゴク飲めるワインをコンセプトに毎年品種やブレンドも様々なグルグルシリーズ。
おきたまのデラウェアを醸し発酵したワイ
ンをブレンドしたシリーズ初のオレンジを造りました。
シャルドネは完熟の状態のものをダイレクトプレス、1 日デブルバージュ
の後木樽に移し樽発酵。
このシャルドネは 12 月頃に発酵が止まり糖分を残したまま冬を越しました。
私たちのワインは酵母を添
加しないためこのようなリスクが伴いますが、冬の間ワインが悪い方向に進まないよう慎重に管理することで暖かくなって発酵が
再開した際にゆっくりと遠回りして酵母が動いた分、その年らしいぶどうのキャラクターになると信じています。
今回も樽発酵由
来の奥行きのある味わいや柔らかい酸が特徴的なシャルドネに仕上がりました。
そこにより心地よい飲みやすさをプラスするため
に、橙色用にブレンドしていたマセラシオンカルボニックと醸しで造ったデラウェアのオレンジをブレンドしました。
口の中に含んだ時のミドル部分に、オレンジデラのビターな苦味や複雑味がしっかりとはまり、全体的な味覚のバランスが楽しい
1 本になりました。
わいわいグルグル(ゴクゴク)楽しんで飲んでいただけたら嬉しいです!
生産本数:1625 本 内容量:750ml アルコール度数:12%
原料:山形県おきたま地区のシャルドネとデラウェア
醸造:シャルドネをダイレクトプレスし 1 日デブルバージュの後木樽に移して 5 か月間樽発酵・熟成。澱引きをしステンレ
スタンクに移動してさらに 4 か月熟成。移動の際に亜硫酸塩を 20ppm 添加。別のステンレスタンクで発酵熟成をした醸し
のデラウェアとブレンドしボトリング。
◆今回は 10 月初めに山形からメルローが届きました。2022 年山形のぶどうは短い梅雨による暑さの影響と、収穫前の台風で収量
が 大幅に減るなど、色々と大変な状況もありましたが、このメルローは素晴らしくきれいな状態で届けていただけました。しっか
り と色づき、そのままの状態でもメルローの香りがしっかりと分かるようなぶどうでした。 そこに今回ブレンドしたのは毎年ぶ
どうを届けてくださる茨城県の常陸太田武藤観光農園武藤さんのマスカットベイリーA。9 月終 わりに届けていただいたしっかり
と熟したぶどうです。
◆ワインについて
山形のメルローは初めての試みでしたので、様子を見ながら慎重に接していきました。除梗破砕をして開放タンク
でアルコール発 酵の際は、1 日 1 回のピジャージュで残った梗をなるべくしっかりと取り除くようにして管理しました。 16 日間
の発酵ののち、極力えぐみなどを抽出しないように低い圧力で優しくプレスをして木樽に移動。樽に入れる際はあまりに も主張が
強すぎるタンニンと口当たりに、どこまで変化してくれるのかというどきどき(というよりハラハラ)がありました。熟成を見守る間
にどんどんチャーミングな果実味が引き出され、際立ったタンニンはスムーズな凝縮感へ変化、ワインの樽熟成によ る面白さを感
じたとても楽しい期間でした。 いつも一番に考えなければならないのは、最終的にお客様の手に取ってもらいやすい魅力がそのワ
インに必ずあること。 それを伝わりやすい味わいで示すことができること。今回のメルローのように何かの要素が強すぎることで
美味しいと感じられる 味わいのバランスがずれていると判断すれば、整った形を見つけられるまで探します。 今回は茨城県の武
藤さんのマスカットベイリーA とブレンドすることで、全体的な果実味と余韻の心地よさをプラスすることがで きました。
22 年ならではの GLOUGLOU ROUGE をお楽しみください。。