【日本ワイン新酒プロジェクト第 3 弾 徳島 Natan 葡萄酒醸造所 catch you tomorrow2024 】
宮城のアルフィオーレ、奈良の木谷ワインに続いての 3 作目は徳島県三好市のワイナリー「Natan 葡萄酒醸造
所」にお願いしました。
今年が初リリースになるので、どういったワインにするのかを色々と相談させて頂き
ながらコンセプト設定からからのスタートでした。
当プロジェクトの他のワインと同じように、新酒らしい未
来を感じさせる良いワイン名をつける事が出来たのではないでしょうか。
産地:徳島県 品種:ネオマスカット 85%、影干し巨峰 15%
※澱がありますので優しく混ぜ合わせてからグラスに注いでください
Alc.10.5%
生産本数 161 本
亜硫酸使用0ppm
■ワインショップFUJIMARU・福井より
井下さんのワインらしさをしっかり表現して貰いたいのは大前提として、個人的にお気に入りの切ない夕暮れ
時のワイン Natan 葡萄酒醸造所の「ばいばい」の兄弟ワインになれれば良いなという気持ちから、今回はワイ
ン造りよりもラベルイメージが先に決まっていました。
ワイン名は、さようならの言葉に続く言葉、「また今度」でも「また会おう」でもなく「また明日」=「catch
you tomorrow」 大人になって、友達同志でも使う事がめっきり減ったこの言葉をワイン名にしました。皆忙
しい日々を過ごす中で 2 日間続けて会う事って随分と減ってませんか?
私的には夕暮れの哀愁にエモさを加えるイメージだったのですが、井下さん的にはもっと明るく前向きな朝焼
けのイメージで捉えたようで、朝まで飲んでまた明日!って酒好きすぎるやろーって思わずツッコミ入れてし
まいました(笑) ばいばい、また明日、未来へ続く大好きな言葉の一つです。
液体は日の出前の空の色をワインで見事に表現して頂けました。
ロゼなんですがオレンジ色やうっすら紫が入
ったようなあの何とも表現しがたい色彩です。
少し澱が溜まっていますので、混ぜてから提供して頂くのがお
すすめです。
使用しているのは食用葡萄ですが、そういった所謂食用葡萄から造った多くのありがちな香りや
味わいのワインとは一線を画すあたりが流石です。
スルスル新酒らしいソフトでフレッシュなファーストアタ
ックに一瞬騙されますが、さすが朝まで飲んでまた明日ってワインです(笑)
そこには、単なるスルスル感
だけの線の細いワインでは決してなく、グリップ感、余韻に伸びるほろ苦さなども含めて単純な「新酒」だけ
にとどまらない「何か」を感じて頂けるかと思います。スルスルなのに不思議な飲み応えがあります。
■Natan 葡萄酒醸造所 井下さんより
Natan では情緒を液体に落とし込むことを主としているので、コラボに挑む前の福井さんからの仕上がり希望
イメージから、【朝焼けのワイン】をテーマに考えました。
ネオマスカットは限りなく瑞々しく新鮮な状態のものを。それを待つ巨峰は影干しと送風により濃縮度を育て
ました。双方共に手除梗・破砕し同じタンクへ。1週間を待たずにプレス。一度の澱引きを経て2週間後に瓶
詰め。ネオマスカットの爽やかでスッキリとした味わいに、巨峰由来の広がりを朝焼けの優しく後押しする強
さに見立て、濁りから朝霧の幻想の余白をイメージしました。
■ワイナリーについて
徳島は三好市より、「ワインは農作物」を信念に、栽培、醸造を一貫してand loveの理念のもとに葡萄と向き合うNatan葡萄酒醸造所
以下、ワイナリー様ホームページより
葡萄畑が皆無だったここ徳島県三好市。
そこでゼロから始めたワイン用葡萄栽培は
「先人のいない手探り状態」でした。
大切な想いは「ともに自然に生きること」。
人間の都合でスケジュール立てた薬品使用で付き合っていく
関係性は、私にとって不自然だと感じました。
一生付き合っていくなら、「お互い無理のないように…」。
「無農薬」は目指していません。
でも、要らない処置はせず、私たち人間は、葡萄たちがこの地で長く健康に暮らしていけるように、環境整備に徹します。
〇醸造について
Natanのワインは『無添加』『無清澄』『無濾過』です。
(酸化防止剤は極少、もしくは無添加)
自然界が生み出した作物である葡萄のみで仕上がるワイン。
その時間の中には、微生物の生命活動が行われ、気体や温度などの環境に影響を受けながら様々な個性を発揮し、複雑に味わいをつくりだしていきます。
そんな自然物たちの芸術をそのままお届けしたい。
それが不格好であっても愛おしい。
そう考えるNatanは、葡萄の音や香りや味わいを感じながら、
要素のデータ算出を参考に、気体や温度、作業のタイミング
などにより、ワインへと変化してゆく道筋を誘導しています。
そんな自然の産物をそのまま感じていただければ幸いです。