品種:シラーズ 産地:サウス オーストラリア
・愛娘 Audrey【オードリー】の名を冠したワイン、以前までは力強いスタイルで仕上げていまし
たがこのヴィンテージからより彼女の「美しさ」を表現するために軽やかでしなやかな味わい
に。
一般的なシラーズの濃厚なワインとはかけ離れた薄旨シラーズです。
このヴィンテージから、愛娘オードリーちゃんがガーリーに成長した雰囲気に合わせて重くない、チャーミングなスタイルに。ガス感もあり、野性的な部分も垣間見えますが、アセロラ、チェリー系の甘酸っぱい酸ののった果実味に、アロエ、グリーンカルダモンなどのスパイスシーさも。シンプルに塩コショウ、もしくはクミンやマーガオなどの香辛料を使用した羊肉や、火鍋などと合わせても面白いかもしれません。
<輸入元様資料より>
2006年にオーストラリア最優秀ソムリエの栄冠に輝いたジェームス ダンビー アースキン。世界最優秀ソムリエを目指すかと思われていた彼がその栄冠に輝いた直後にソムリエを辞めた事は誰しもが驚かされました。
ジェームスは既に決心していたのです。自分自身のワインを作る事を。フランス・イタリア・スペイン・オーストリア・ドイツで研鑽を積みながら本当に自身が作りたいと思うスタイルに辿り着く訳ですが、ジェームスのスタイルは今正に世界中でインパクトを与えています。ちなみにヤウマとはラテン語でジェームスを意味していますが、これはスペインでジェームスが出会った若き天才醸造家の名前でもあるそうです。
グルナッシュをシュナンブランを「心のブドウ」と言うジェームスが選んだ土地は南オーストラリアのマクラーレンヴェール。シスト土壌に砂質土壌が層を成す過酷な環境で、家族と共に文字通り手作りで作る彼のワインにはフィネスがあり一般的に高いアルコールと思いボディを連想させる同地のワインとは格段の差があります。離婚を経てよりタフなメンタリティを持つ男として成長を続けるジェームス。日々勉強と公言して憚らない謙虚さが彼の進化をより後押ししている様です。
●オードリー シラーズ 2017年(赤 シラーズ)
このビンテージからShiraz100%。日本に到着したばかりの頃飲んだ時はエキスが濃いめのジュースといった印象。発酵の序盤をセミカルボニックにしたお陰で早い内から飲みやすさを発揮していましたが、ガスを意図的に多分に含ませていた所為かジュース感が強く、完成まで導いてあげる必要性も同時に感じました。
今回は丁度日本に入荷してから24ヶ月目、相変わらずジューシーさは楽しめますが、しっかりとワインとして落ち着いた状態になってくれました。元々Audreyは2016ビンテージまではかなり「重たい」スタイルで作られていたのですが、このビンテージからは愛娘Audreyの成長した様子を照らし合わせてガーリーなスタイルに変更されています(2016に初めてリリースされたFiarygarten【フェアリーガルテン】を彼女のキュヴェとした訳ですね)。カシスやブルーベリーの果実感と、擽る様なタンニン。上ずって感じられた重心が落ち着き、ミッドパレットにふわりと舞い落ちて来る様な力感が出ました。美味しくなってますよ〜。