ワインについて
内容量:750 ml アルコール分:11%
ワイナリーより
●デラ『キング』~山形県置賜のブドウ~山形県はデラウェア生産量日本1位、品質もトップクラス。なかでも山々に囲まれた盆地を最上川が流れる自然豊かな置賜地区は、日射量が豊富で寒暖の差が大きく、成熟期の雨量が少ないため、高い品質のデラウェアが作られています。 まさにデラウェア王国とも呼べる、山形県置賜の葡萄をしぼって作るのがデラ『キング』。 山形のデラウェアは華やかでややトロピカルなイメージ。大阪のデラウェアとは美味しさの特徴が違うので、ワインを作っていると産地の違いがはっきりと感じられて面白いです。
●逃れられない温暖化、ワインをどう作るか
山形県は大阪に比べてずっと冷涼な気候とはいえ、やはり例外なく近年の温度上昇の影響が感じられるようになってきました。糖度はかなり高い水準を維持する一方で、酸が落ちるのが早くなっている印象です。
デラウェアを含めて完熟した果物は間違いなく食べて美味しいのですが、ワインにするときには『酸』がとても重要。 なぜなら、発酵完了して糖分が全てアルコールに変わった後、味わいを支えるのは酸だからです。 そこで、私たちは美味しいワインをつくるのに必要な酸を確保するため、山形産のデラウェアにおいても青デラ(早摘みのデラウェア)を活かすようなつくりをしています。
このデラキングも、しっかり熟したデラウェアの華やかな美味しさを、青デラの生き生きとした酸をたっぷり活かして芯を通し、味わいのバランス支えるような形で山形デラウェアの美味しさを表現しました。 フレッシュで溌溂とした果実味が特徴のワインに仕上がっていますが、最小限のSO2添加にとどめており酸が豊富なので、瓶内熟成によって徐々にまろやかになる変化も楽しめるのではいかと期待しています。
フジマル醸造所(島之内・清澄白河)の成りたち:
2010年、ワインショップFUJIMARUやカーヴ・デ・パピーユなどワインショップを経営する株式会社パピーユが、ボランティア数名とともにカタシモワイン&フード(通称カタシモワイナリー)より、柏原市大県(おがた)にある『堂の内畑』(マスカットベリーA)を借り受け、カタシモワイナリー内にて委託醸造を開始、『ドメーヌ・デ・パピーユ』ブランドのスタート。2011年、耕作放棄地であった『岩崎谷畑』を大阪府の外郭団体みどり公社の斡旋で地主さんより借り受ける。再開墾し垣根仕立てのぶどう畑(メルローなど)を造成。2012年、高井田にてデラウェアとベリーAの畑を新たに賃借。また、羽曳野市の飛鳥ワインにて太子町のデラウェアを委託醸造。2013年、大阪市中心部、島の内にて醸造所を設立。自社畑産ブドウのほか大阪や日本各地から買いブドウを仕入れて醸造しています。日本でも類を見ない都市型ワイナリー『島の内フジマル醸造所』です。2013年以降はすべて島之内フジマル醸造所にて醸造。そして2015年8月には東京・清澄白河にフジマル醸造所をオープン。こちらではおもに東日本のブドウ栽培農家さんから原料葡萄をわけてもらって醸造しています。
ぶどう造り:
約2haの自社管理畑のブドウから造ったワインは「キュベパピーユ・シリーズ」としてリリースしています。その他に日本各地から質の良いブドウを仕入れ醸造を行っています。自社管理畑ではボルドー液以外は年に2~3回ほどの防除のみと減農薬を心がけ、農作業はすべて手作業で注意深く行いました。収穫されたブドウは選果、粒よりし健全な粒のみを使用。ワインをお飲みになるお客様の顔を想像しながら、スタッフとボランティアの方々とで力をあわせワインを造りました。本当にたくさんの人に手伝っていただいたおかげで私たちのワインは出来上がっています。